数年前の話なんですが。今でも時々思い出しては暗くなってしまいます。


私はあるペットショップで数時間と結構長くいる用事がありました。
ケースには子犬や子猫がいました。
そこへ中年の仲良さそうな夫婦がやってきて
犬や猫を見ていました。


その夫婦はある犬に目がとまりました。
少し大きくなってしまったパピヨン。
成長してしまったからセール価格になっていました。
パピヨンは毛も伸び少し汚れている様子でした。
夫婦を見つけとても可愛くアピールしていました。
夫婦はそのこがとても気に入ったようで、
『私達の子供になる?』
というような言葉をパピヨンにかけていました。
店員さんに旦那さんが呼びかけそのこはケースから出され
夫婦に抱っこされ、これは本当なんですが
その時のパピヨンの顔は本当に幸せそうで、やっと運命の人に
めぐりあえたというような、とにかく抱っこされた瞬間に
目がキラキラしだしたのです。


店員が
『カットとシャンプーしますね』
と言ってパピヨンを連れて行きました。
数十分後とってもキレイに変身したパピヨンは本当に本当に
嬉しそうに夫婦に抱っこされお店を出て行きました。
ケースの中にいた時にはない、本当にすっごい笑顔でした。


それからまた数十分後、まだ私はショップにいたのですが、
さっきの夫婦がまたやってきたのです。
そしてパピヨンを抱いてこう言ったのです。


『帰りに獣医さんに検診に行ったら、このこ、
    皮膚の病気持ってるって言われました。
    うちはそんなこいらないのでお返しします。』


耳を疑いました。
さっきまで抱っこした瞬間から旦那さんの事を
パピヨンに『お父さんよ』と話し掛けてたはずなのに・・・。


店員はすみませんと簡単に謝り、パピヨンを受け取り、
夫婦は何の未練もなくさっきまでだいてたパピヨンを
見る事もなくさっさと店をでていきました。


そしてそのパピヨンはまたさっきまでいたケースの中に入れられました。


理解できなかったパピヨンは少しして理解したのか
ケースから外に向いてじっとしたまま動きませんでした。


この大きなパピヨンのせっかくのチャンスを店は潰した。
健康管理を怠っていた。


そしてあの夫婦は自分の子供にしようと決めたパピヨンを
皮膚の病気があるから『そんな子いらない』と言った。



最低。どっちも最低。酷すぎる。



酷すぎる。あのパピヨンはこれから一体どうなるの?
もう大きくなってしまって売れないでいるあのパピヨンは
どうなるの?
大きくなって売れ残っているあのこに
病気を治すお金をかけてあげるの?
今の今まで汚れてたまんまのあの子に?
全てがそうじゃないのはわかってるけど
どうなるか・・・最悪な結果の運命の可能性を私は知っている。
そんな事がないように祈るしかできなかった。



あの光景を見てから私はペットショップはフードやグッズ購入以外
あまり近寄らなくなりました。



後で知れば知る程にペットショップ事情やブリーダー事情の酷さばかり出てきて
本当に嫌になる。
〔勿論ちゃんとしているところもあります。〕


今でも 『 こんな子いらない 』 という言葉と
あのパピヨンの顔が忘れられない・・・。
思い出しては泣きそうになります。


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